21.Y理論の人間観で「条件づくり」を徹底せよ!

前回は、

部下の能力を最大限引き出して

自主的に動いてもらうようにするためには、

Y理論の人間観が求められる。

という解説をいたしました。

でも、

人間はサボることもあれば、

やる気の出ないときもあります。

これは、

どのように考えればよいんでしょうか?

Y理論とは、

「人間は、条件さえ整えば、

生来働くことが好きな存在である」

という考え方です。

ということは、条件が崩れたら

「働くことが嫌いになる」

ということも言っています。

つまり、

サボったり、やる気のないときというのは、

条件が崩れているからであり、

その人そのものの人間性は

関係が無いということです。

言い方を変えれば、

その人がもともと怠け者なのではなく、

たまたま怠けてしまうように条件が崩れているか、

怠けてしまうような条件がそろっているか

のどちらかだということです。

ただ、

ここで注意すべきは前回も申し上げた通り、

あくまでも上司が部下を見るときの見方・考え方であり、

本当に部下が怠け者かどうかは考慮に入れないことです。

要するに、

「上司が部下を怠け者」だと見てしまえば、

これはX理論の人間観なので、

「アメ・ムチ」だけで

部下を動かすことになります。

しかし、

Y理論の人間観に立てば

「条件が崩れている」と見るので、

どの条件が崩れているのかを見つけて、

それを立て直そうとします。

そのためには、

「アメ・ムチ」以外に様々な手段を

用いることになります。

ちなみに、

「条件」にはどんなものがあるかというと

1.働く場所の物理的環境の良し悪し

2.職場の人間関係の良し悪し

3.仕事内容の難易度

4.設定目標の高低

5.就業条件(勤務時間や給料、休暇など)の良し悪し

6.福利厚生の良し悪し

7.私生活の順調不調・・・etc.
が考えられます。

他にもたくさんあると思います。

上司であるあなたが、

部下の方とコミュニケーションをとるときに

常に意識して欲しいことがあります。

話題は、

世間話でも仕事の話でも構いません。

そのときに、

「部下のモチベーションの源泉はどこにあるのか?」

を、常にアンテナを張って

探し続けていただきたいということです。

このことを押さえていると、

部下を前向きにさせるときや

困難を乗り越えさせるときに、

動機づけがしやすくなってきます。

では、

部下に目標を設定させるには

どうすればよいんでしょうか?

では、また次回。

 

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20.X理論の人間観では部下はついてこない!

前回は、

「統合」のテクニックを活用するためには

ベースの部下観 の影響を強く受け、

この部下観がしっかりしていないと、

「強制」「迎合」「妥協」になってしまう。

という解説をいたしました。

X理論・Y理論はご存知でしょうか?

アメリカの心理学者であるダグラスマグレガーが

「企業の人間的側面」で発表した考え方です。

X理論とは

「人間は生来、働くことが嫌いな存在である」

という考え方です。

Y理論とは、

「人間は、条件さえ整えば、

生来働くことが好きな存在である」

という考え方です。

ここで注意が必要なのは、

人間の本来の姿のことを言っているわけではない

ということです。

たまに、

性善説・性悪説と混同している方がいます。

もともとの人間の姿のことを言ってるのではなく、

人を見るときのその人の見かた・考え方

のことを言っています。

つまり、

人間がもともと働くことが

好きであっても嫌いであってもどちらでもよいんです。

あなたは、

「どちらの考え方で人と接するのか」

ということが問われています。

では、

X理論で人と接するとどうなるでしょうか?

ここでいう「人」とは、

部下のことになります。

つまり、

上司は「部下は生来働くことは嫌いな存在」

だと思っています。

この上司は、

「働くことが嫌いな部下」

をどうやって働かせるでしょうか?

実は・・・

「アメとムチ」以外には考えられないんです。

「働くことが嫌い」な部下に、

どんなに「働くことの意義を説いても理解できない」

と思っているからです。

要するに、

「自主的に動くことはない」

と思っているということです。

さて、

この考え方で「統合」などするでしょうか?

「強制」か「迎合」、

よくて「妥協」でしょうね。

結局、

「強制」「迎合」「妥協」の手段を選ぶ人は、

部下を信じていないということになります。

しかし、人間は・・・

よく考えてみると

・・・自主的に動くことはたくさんあります。

ということは、

部下の能力を最大限引き出して

自主的に動いてもらうようにするためには、

Y理論の人間観が求められるということになります。

でも、

人間はサボることもあれば、

やる気の出ないときもありますよね。

これは、

どのように考えればよいんでしょうか?

では、また次回。

 

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19.最後の最後は強権発動せよ!

前回は、

「80できる理由を聞く。」

ことからスタートしてください。

ということを申し上げました。

しかし、

それでも中には「私にはできません。」

と言ってくる部下もいます。

そんなときはどうすればよいでしょうか?

ここでこそ強権発動です。

「四の五の言わずやれ!」

ということです。

さもないと、

会社がつぶれてしまいます。

しかし、

最初から「四の五の言わずやれ!」では、

納得づくの説得とは言えません。

単なる「強制」です。

最近だとパワハラとも言われかねません。

しかし、

ここまでじっくりと詰めてきたのなら

どうでしょうか?

100の内、80できる理由を聞き、

そこに含まれる部下の強みやできる根拠を使って、

足らない20を埋めようとしてきたわけです。

必要なら、

ヘルプも行うということも言ってきました。

これ以上は単なる甘えとしか言えないでしょう。

ゆえに、

最後の最後は強権発動で構いません。

ただ、

くれぐれも「いきなり・・・」

にはならないようにしてくださいね。

ちなみに、

「強制」でも「迎合」でも「妥協」でもなく、

「統合」ができる人の部下観はどのようなものでしょうか?

実は、

「統合」のテクニックを活用するためには

ベースの 部下観の影響を強く受けます。

この部下観がしっかりしていないと、

「強制」「迎合」「妥協」になってしまうわけです。

では、

どんな部下観が必要になるのでしょうか?

では、また次回。

 

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18.部下の「できること」にこそ飛躍の種が潜んでいる!

前回は、

「20できない理由を聞く。」

「できない原因を特定して取り除く・・・。」

方法もあることを解説いたしました。

でも、

手ごわい部下は、

「できないものは、できない。」

と抵抗してくる可能性もあります。

では、

どうすればよいんでしょうか?

簡単です。

「できないこと」に着目するのではなく、

「できること」に着目します。

つまり、

「80できる理由を聞く。」

ことからスタートしてください。

すると、

「できる根拠」や「部下の強み」

がその中から抽出できます。

これで、

100の内、80までは固まりました。

あとは、

残った20に注力するだけです。

しかし、

「20できない理由から聞く。」と、

80も詰めてないので、

「80さえホントは無理だ!」

なんて、言われかねません。

ゆえに、

「80できる理由から聞く。」

ことからスタートした方がよいでしょう。

そのうえで、

「できる根拠」や「部下の強み」を使って

「20できる方法を一緒に考える。」

ことをしてみてください。

結構、

前向きに考えてくれます。

しかも、

「少し不安なのでヘルプをお願いできますか?」

などと、自ら支援を申し出てくることさえあります。

こうなれば、

もう100につての統合はできたも同然です。

しかし、

それでも中には

「私にはできません。」

と言ってくる部下もいます。

そんなときはどうすればよいでしょうか?

では、また次回。

 

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17.部下の発言のどこに着目するかが肝心!

前回は、

「強制」「迎合」「妥協」ではなく

「目標統合」が 大切であることを解説いたしました。

では、

「目標統合」とはどんな方法なんでしょうか?

前回も例に挙げましたが・・・

あなたが上司で、

部下に今期は100の仕事を行って欲しい

と思ったとしましょう。

もちろん、

これは会社全体から見て

やりきらなければならない仕事です。

ところが、部下は・・・

80までしかできない、

と言ってきたとします。

さて、

上司であるあなたはどんな働きかけ方を

部下にすればよいでしょうか?

着目べき数字は3つです。

1.上司がやって欲しいと思っている100

2.部下がそこまでしかできないと言っている80

3.上記の差分の20

あなたは、

どの数字にまず着目しますか?

たいていの人が何と答えるか?

それは、

3.上記の差分の20

という答えが最も多いですね。

そして、どうするのかというと・・・

「20できない理由を聞く。」

・・・という働きかけ方をするそうです。

さらに、

「できない原因を特定して取り除く・・・。」

そうです。

これも正解ですね。

それは是非やってください。

でも、手ごわい部下は、

「できないものは、できない。」

と抵抗してくる可能性もあります。

では、

どうすればよいんでしょうか?

では、また次回。

 

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16.「強制」「迎合」「妥協」ではない両立の道を探れ!

では、

自部門のビジョン・戦略・目標の周知ができたとして、

メンバー個々人との目標の意思統一は

どうすればよいのでしょうか?

メンバー個々人にとの目標の意思統一のことを

「目標統合」と言います。

たとえば、・・・

あなたが上司で、

部下に今期は100の仕事を行って欲しい

と思ったとしましょう。

もちろん、

これは会社全体から見て

やりきらなければならない仕事です。

ところが、

部下は・・・

80までしかできない、

と言ってきたとします。

さて、

上司であるあなたはどんな働きかけ方を

部下にするでしょうか?

1.「四の五の言わずに100やれ」と言う。

2.仕方ないので、「80でよいよ」と言う。

3.100と80の間をとって、 「じゃあ、90で」と言う。

さて、

いかがでしょうか?

いずれも、

問題のある働きかけ方ですね。

1.は、「強制」です。

部下の意見を全く無視しています。

部下の自主性は発揮されず、

しかもうまくいかなかったときは

すべて上司であるあなたの責任である

と言い逃れさせてしまいかねません。

2.は「迎合」です。

部下の要求をすべて飲んでしまっています。

これでは、

部門の業績が達成しないばかりか

会社の業績もおかしくなってしまいます。

しかも、

上司としてのあなたが

そこにいる意味がありません。

3.は「妥協」です。

一見、

両立が図れているように見えて、

実は対立状態のままです。

部下は80しかできないと言ってるのに

90に上げられたので、

10の不満が残ります。

また、

上司も100を要求したのに

90に下げられたので、

10の不満が残ります。

このように、

お互いに不満が残る処理と言えます。

では、

最も妥当は方法はどんな方法なんでしょうか?

では、また次回。

 

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15.自分の分身ができたとき、周知したと自信を持って言える!

では、

創り上げた自部門のビジョン・戦略・目標は、

部門メンバーに対して

どのようにして周知させればよいのでしょうか?

あなたは、

どうやって周知していますか?

たまに、

「会議で説明している。」

とおっしゃる方がいます。

自分が出た会議のことを思い出してください。

主宰者ではなく出席者として出た会議です。

覚えてますか?

その内容を。

では、覚えていたとして、・・・。

その内容について、

誰かから質問されたときに確答できるぐらい

理解はできているものでしょうか?

仮にできたとして・・・。

3カ月後もその内容を覚えていられるでしょうか?

では、

覚えていたとして、・・・。

毎日の業務で思い返すことはあるでしょうか?

さて、

いかがでしょうか?

よほどの自覚を持って会議に臨んで、

一言一句聞き逃さないぐらいの気持ちで

記憶にとどめないと・・・。

不可能でしょうね。

少なくとも、

私にはできません。

つまり、

あなたが創り上げた自部門のビジョン・戦略・目標は、

すぐに忘れ去られてしまう運命にあるということです。

そして、

メンバーは好き勝手に

自分がやりやすいようにやって成果を出す者もいれば、

成果が出ないで苦しんでいる者もいるんです。

これでは何のためのビジョン・戦略・目標なのか

さっぱり分かりません。

ちなみに、

「だから創っても無駄」

ということではありません。

そうではなく、

だからこそ何度も何度も

耳にタコができるぐらいに繰り返し話して、

あなたが

「じゃあ、私が言ったことを復唱してみてくれ。」

と言った時に、

メンバーが、

「分かりました。」と

言って、

スラスラと語れるように

しなければならないということです。

これで初めて周知ができたと言えます。

では、

自部門のビジョン・戦略・目標の周知ができたとして、

メンバー個々人との目標の意思統一は

どうすればよいのでしょうか?

では、また次回。

 

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14.戦略は絞り込んでこそ戦略足りうることを知れ!

では、

「活用策」や「歯止め策」として、

戦略の種をSWOTから考え出した後は

どのようにすればよいのでしょうか?

戦略の種は、

SWOTの数だけ出てきます。

SWOTの各一つにつき二つ以上考え出せば、

もっと出てきます。

しかし、

戦略を考えようとしているので

絞り込む必要があります。

経営資源は有限ですから当然と言えば当然です。

では、

どうやって絞り込むのか?

まずは、

いくつかの戦略の種を

一つにまとめる作業も必要になるでしょう。

そのうえで、

優先度を考えます。

優先度は緊急度と重要度で

判断することが多いです。

緊急度は時間ですから、

早く実行しないと競合に負けてしまうとか、

顧客が離れてしまうなど、

傷口が広がってしまうものを

優先させることになります。

また同時に、

重要度も考えます。

重要度は何で判断すればよいのか?

全社のビジョン・戦略・目標をはじめとして、

自部門のビジョン実現に影響を与える度合いで

判断すればよいでしょう。

この緊急度と重要度の両方が高いものから

優先的に戦略として取り上げることになります。

このあとは、

戦略を目標の三要素に落とし込みます。

目標の三要素とは、

「何を」「いつまでに」「どのレベルまで」

です。

そしてさらに、

リスク・障害・トレードオフなどを考えて、

その克服策を行動目標とします。

この行動目標を、

一年間にわたって落とし込めば

行動計画になるわけです。

この辺りの詳細は、

いずれ「目標管理制度の機能化」について解説しますので、

そこで理解を深めていただけますでしょうか。

それを読んでいただくと、

あなたの目標設定が必ず効果的になります。

では、

創り上げた自部門のビジョン・戦略・目標は、

部門メンバーに対して

どのようにして周知させればよいのでしょうか?

では、また次回。

 

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13.「活用策」と「歯止め策」から戦略の種を作れ!

では、

内部資源や外部環境が「強み」や「弱み」、

また「機会」や「脅威」に区分できたら、

次はどうすればよいんでしょうか?

「強み」や「機会」は

「ビジョン」実現にとって役に立つので、

「活用策」を考えます。

また、

「弱み」や「脅威」は

「ビジョン」実現にとって足を引っ張るので、

「歯止め策」を考えます。

そのときに、

「強み」や「弱み」、また「機会」や「脅威」

にした理由を明確にしておくと考えやすくなります。

たとえば、

「自部門のメンバーは平均年齢が20代前半で、

入社3年未満の社員が8割を占める」

という事実の場合、

ある「革新的」なビジョンに対して、

「メルマガ、フェイスブック、ツイッター、

ブログなどを駆使することで、

アフィリエイト手法を活用して稼ぐことができる。」

ので「強み」だとしたとしましょう。

すると、

「若手にウェブマーケティングを学ばせて、

これまでにない仕組みを構築することで、

倍以上の利益を上げる。」

というような、

「強み」の活用策を考え出すことができるわけです。

この「活用策」や「歯止め策」が戦略の種になります。

では、

この戦略の種をどのようにすればよいのでしょうか?

では、また次回。

 

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12.ビジョンを判断基準にしてSWOTを区分せよ!

では、

「強み」や「弱み」、

また「機会」や「脅威」に

区分するときの判断基準って何でしょうか?

たとえば、

「自部門のメンバーは平均年齢が20代前半で、

入社3年未満の社員が8割を占める」

という事実があったとします。

さて、

この事実は「強み」でしょうか?

それとも「弱み」でしょうか?

実は、

もう一つ選択肢が必要になります。

「どちらとも言えない。」

です。

つまり、

ビジョンが「革新的なもの」であれば、

強みとも言えますが、

ビジョンが「保守的なもの」であれば、

弱みとも言えます。

このように、

事実だけでは「強み」とも「弱み」とも

言い切れないわけです。

ゆえに、

ある事実を「強み」や「弱み」、

また「機会」や「脅威」にする判断基準は、

「ビジョン」

です。

ことほどさように「ビジョン」は大切なものです。

しかし、

課やチームレベルだと

あまり重視されないんですよね。

大手企業の中にも、

部レベルでもビジョンのない

ところがあります。

ただ、

ここで言うビジョンというのは

定性的なものです。

定量的なものは、

目標という形で示されていますね。

さて、

内部資源や外部環境が「強み」や「弱み」、

また「機会」や「脅威」に区分できたら、

次はどうすればよいんでしょうか?

では、また次回。

 

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