6.相手の負担を減らすか価値を提供して win-win を目指せ!

さて、交渉も終わりに近づいてきました。

どのように終止符を打てばよいでしょうか?

 

目指すは、win-win ですね。

交渉によっては、

あなたが得をする終わり方になる場合もあります。

 

このときが要注意です。

二度と取引をするつもりのない相手なら、

このままでもよいでしょう。

 

しかし、継続的にお付き合いを望むなら、

相手に花を持たすことも必要です。

 

あなたと取引をして損をしたと思わせないことです。

そのためには。何かサービスをすることも考えられます。

 

たとえば、特典を付けるとか、

販売や納品の手助けをするとか、ですね。

 

いわば、相手の負担に相応する価値提供を行うか、

あなたも何らかの負担をすることです。

 

それができないと、一方的な取引と思われて、

二度とお付き合いをしていただけなくなります。

 

つい最近の話です。

ある会社の社長が主宰する社内会議の司会進行の依頼がありました。

 

価値提供のレベルが分からなかったので無料で引き受けました。

ちなみに、プロモーションの一環でもあります。

 

打合せのときに、お客様先の社長から

「司会と共に後ほどコメントをもらいたい」

というオファーを受けました。

 

社長からは「口頭でもよい」というお話をいただきましたが、

そこは書面で出すことを約束しました。

 

ただし、書式は決まっていません。

また、会議時間が約8時間であることも

このときはじめて知りました。

 

私の営業担当が間に入っていて、

その担当者が情報集をしていませんでした。

情けない話ではありますが・・・。

 

会議が終了して2~3日後、コメントを書類にして提出しました。

すると、その後お客様先の担当者から書式が送られてきて、

それに記載してほしいという要望をいただきました。

 

私が提出した書式よりもより詳細な記述を求めるものでした。

さて、あなたがお客様先の担当者なら

私にどうやって依頼をするでしょうか?

 

1.書面を出すことを約束しているのだから、無料で書いてほしい。

2.当初の約束を超えているので、正規料金を払うから書いてほしい。

 

いかがでしょうか?

 

あなたが私の立場なら、

どちらのオファーだと快く依頼を引き受けるでしょうか?

 

はっきり言って、

 

1.書面を出すことを約束しているのだから、無料で書いてほしい。

と言われたら・・・。

 

私は、

 

「当初の約束を超えるので、お金をいただきます。」

と言います。

 

しかし、

 

2.当初の約束を超えているので、正規料金を払うから書いてほしい。

と言われたら・・・。

 

私は、

 

「今回はいただきません。」

と言います。

 

自分たちが何の負担もしないまま、

要望だけを突き付けることは理不尽ですね。

 

より相手からの価値提供を求めたいのなら、

それ相応の負担をする覚悟を示すべきでしょう。

 

すると、そこに情が働いて、

「そこまでの負担はしていただかなくて結構です。」

 

という、相手の譲歩を引き出すことにつながるわけです。

では、今なぜ「交渉」が必要とされてきているのでしょうか。

 

この辺りの背景を整理していくことにします。

 

 

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5.突発的事故が起きても慌てず騒がず落ち着いて対処せよ!

さて、何ごともなく交渉が続いていけばよいのですが、

思わぬことが起きるのも交渉場面ではままあります。

では、どのように対処すればよいのでしょうか?

まず、その大きな原因ですが、

それは準備不足につきます。

キーマンだと思っていたらキーマンではなかった。

逆に、一担当者だと思っていたら、キーマンだった。

交渉時間が1時間だと思っていたら、

キーマンが同席するのは最初の15分だけだった。

単なる打合せだけだと思って行ったら、

キーマンとの交渉の場だった。

よくあるのが、

これまで、担当者と打ち合わせをしていたので、

キーマンにも事情は伝わっていると思っていたら、

全く、話が通っていなかった。

というものです。

いずれも確認や準備不足が原因です。

ただ、どんなに準備をしていっても突発事故が

起きることがあります。

どうすればよいでしょうか?

ますは、慌てず騒がず落ち着いて考えましょう。

慌ててしゃべりだす人がいますが、論外です。

逆に、何も語らず黙りましょう。

「どうしましたか?」

と聞かれたら、

「少し考えを整理させていただけますか?」

と言って、

現在の状況を確認してみるとよいでしょう。

「ご決定権は○○様にあるということなんですね?」

「お時間は15分しかないということなんですね?」

「お話はお聞きになっていないということなんですね?」

確認したら、

「では、この後は(本日は)どのように

させていただきましょうか?」

と聞いて、相手の要望を引き出します。

そして、相手の要望に合わせて対処すれば

主導権を奪われずに済みます。

なぜなら、相手の依頼事項にあなたが応えている

ことになるからです。

要するに、相手が「お願い」してきたことになる

ということです。

突発的事故も乗り越えて、

いよいよ交渉も大詰めを迎えました。

さて、どのように終止符を打てばよいでしょうか?

ここで失敗したら元も子もありません。

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4.こう着状態から抜け出すときでも主導権は手放すな!

では、なかなか攻めどころがお互いに見つからず、

長丁場の交渉になってしまうこともありますね。

 

そんなときは、どうすればよいでしょうか?

う~ん、一度お開きにするしかないですね。

 

1.帰る。

2.休憩する。

 

どちらかでしょうね。

 

ただ、いずれにしても主導権をとることは忘れないでくださいね。

つまり、自分から「帰りましょう。」とか「休憩しましょう。」とは、

言わない方がよいでしょう。

 

もし、「いや、お開きにする必要はりません。」と言われたら、

「分かりました」というのはあなたです。

 

この段階で、勝ち負けがあったとしたら「あなたの負け」

ということになってしまいます。

 

そこで、決断は相手にゆだねます。

 

つまり、

「今のままでは埒(らち)があきませんが、いかがしましょうか?

別に時間をとるか、それとも休憩にしましょうか?」

と聞いてみてください。

 

すると、相手が

 

「続けましょう。」

というにしても、

 

「別に時間をとりましょう。」

というにしても

 

また、

 

「休憩をはさみましょう。」

というにしても、

 

主導権は移りません。

 

なぜなら、特にあなたの意見を否定されたわけではないからです。

 

ですから、

「私は、続けたい(別に日程をとりたい、休憩したい)と思いますが。」

という前置きはしないでくださいね。

 

この意見と違うことを相手に言われたときに、

主導権は移ってしまいます。

 

ということは、相手が

「私は、続けたい(別に日程をとりたい、休憩したい)と思いますが。」

と、言ってきたら?

 

一度は、相手とは違うことを言ってください。

 

たとえば、相手が「別に日程をとりたい」と言ってきたら、

「いや、私はその必要は感じていません。このまま、続けましょう。」

と反対の意見を言ってください。

 

そのうえで、相手の様子を見ながら、

「どうしても。とおっしゃるなら仕方がないですね。

それでは、別に日程をとりましょう。」

と、切り返していくと

 

相手は

「助かった」

と思います。

 

この時点で、主導権はあなたの手に握られることになります。

 

ただ、このまま何ごともなく交渉が続いていけばよいのですが、

思わぬことが起きるのも交渉場面ではままあります。

 

では、どのように対処すればよいのでしょうか?

 

 

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3.質問で主導権を握れ!「しゃべるより、しゃべらせる。」

では、交渉を進めるときに持つべき考え方は何でしょうか?

それは、何よりも「主導権を握る」という考え方です。

 

考え方と言ったのは、この考え方も持たずに交渉に臨むと、

どんなテクニックを駆使しても埒(らち)が明かないからです。

 

言い方を変えれば、すべてのテクニックの目的が「主導権を握る」

ためにあるといっても過言ではないでしょう。

 

でも、具体的にどうすればよいのでしょうか?

主導権を握るポイントは「質問」です。

 

お互いにある程度の言い分を述べた後、

質問してください。

 

基本的には相手の言い分の背景を理解するための質問ですね。

コチラから質問して答えてもらいます。

 

つまり、言い方を変えると「答えさせる」ことになるので

主導権を握ることにつながるわけです。

 

もし、相手から質問されたらどうしますか?

 

キチンと答えてから、

「なぜその質問をしたのか?」

「あなたはどう考えるのか?」

という質問をする、という手もありますが、

 

いきなり逆質問という手もあります。

 

「あなたのご意見をまずお聞かせいただけますか?」

「そのご質問の意図は何でしょうか?」

 

要するに、質問で相手の手の内をすべて

さらけ出してもらうわけです。

 

そうすれば攻めどころが見えてきます。

しかし、なかなか攻めどころがお互いに見つからず、

長丁場の交渉になってしまうこともありますね。

 

そんなときは、どうすればよいでしょうか?

 

 

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2.敵を知り自分を知れば百戦危うからず!

「交渉」を成功させるには、

相手にとってのメリットがないとダメです。

 

そのためには、人間を理解することが

「交渉」のスタートと言えるでしょう。

 

では、人間理解のためにも最低限押さえておくべきことは

何でしょうか?

 

人間の行動のベースには、「欲求」があります。

マズローの欲求5階層説が分かりやすいので、

簡単にご紹介しておきます。

 

まず、人間が最初に求める欲求が「生理的欲求」です。

生命維持の欲求であり、食欲・性欲・睡眠欲等々です。

 

これらがほぼ満たされると、

意識する欲求のレベルが上がります。

 

次が、「安全の欲求」です。

危険から身を守りたいという欲求であり、

暑さ・寒さから逃れたいとか、

災害から身を守りたいという欲求です。

 

これらがほぼ満たされると、

また意識する欲求のレベルが上がります。

 

次が、「社会的欲求」です。

仲間を作りたいという欲求であり、

家族を作ったり、友達を作ろうとする欲求です。

 

これらがほぼ満たされると、

さらに意識する欲求のレベルが上がります。

次が、「自我の欲求」です。

 

仲間から認められたいという欲求であり、

褒められたり、存在承認を求める欲求です。

 

これらがある程度満たされると、

もっと意識する欲求のレベルが上がります。

 

最後が、「自己実現の欲求」です。

自分らしくありたいという欲求であり、何ごとにも縛られず、

自由に自分の価値を提供したいという欲求です。

 

このように、人間には欲求があり、

それを満たしてあげることが相手にメリットを与えることになり、

交渉のスタートを切ることにつながります。

 

ただ、飲食を提供すればそれでよいというわけではありません。

接待という交渉手段もありますが、あくまでも付随的手段で

今回のテーマではありません。

 

そこで、やはり重視すべきは「自我の欲求」でしょうね。

交渉相手として「重要な人間であると認められたい」

という欲求は常にあります。

 

ゆえに、あなたは尊重の気持ちを持って接することが

重要なポイントになります。

 

ちなみに、あなた自身は交渉に意欲を持って臨んでいるでしょうか?

ここが確立していないと、

いくら相手の理解を深めようとしても意味がありませんね。

 

あなたに意欲が無ければ、

最初から交渉は相手次第になってしまうからです。

 

是非とも、自分でも自分自身の欲求を見つめ、

どんな状態を創り上げたいのかというビジョンを

明確にしていただくと良いでしょう。

 

交渉のベースが固まったら、いよいよ交渉のスタートです。

では、次回は交渉手順の概要を見てみることにしましょう。

 

 

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1.「交渉」とは、奪うことではなく与えることと見つけたり!

「交渉」ってなんでしょうか?

相手を自分の思う通りに動かすこと・・・でしょうか?

 

そんなことができたら言うことないですよね。

でも、もしそれが可能だとしたら、

なぜ、相手はあなたの思う通りに動いてくれるんでしょうか?

 

どうでしょうか?

考えられるのは二つですね。

 

一つはあなたに騙されているとき。

でも、騙されているのが分かったら・・・

もう二度とあなたの思う通りに動いてくれることはありません。

 

それどころか、「いつか寝首を掻いてやろう」と虎視眈々と狙っている

非常に強力な敵になることも当然考えられます。

 

ですから、一時的には有効でも長期的には効果が無いばかりか

マイナス効果をもたらしかねません。

 

では、もう一つは?

そうです。

 

あなたの思う通りに動くことが、

相手にとってもメリットになっているときですね。

 

このときは、メリットが続く限り

あなたの思う通りに動いてくれるでしょう。

 

しかし、だからと言って「相手をバカにするような態度」を

とったりしたら、たとえ相手にメリットがある状態でも

二度とあなたに協力をすることは無いでしょうね。

 

これらは、あなたが騙されていると分かったときや

バカにされていると気づいたときにとる態度と

全く同じです。

 

「いや、そんなことはない。

自分はそんなときでも相手の思う通りに動き続ける。」

という方はいらっしゃるでしょうか?

 

よほどの恩義を感じていればいらっしゃるでしょうね。

でも、そんな恩義を感じている人に対しては

交渉など無用です。

 

交渉などしなくても、自ら動いてくれることでしょう。

また、相手に信頼を置いていればある程度は交渉無用で

自ら動いてくれますよね。

 

私も、

「スキルアップ社長塾という名前で活動したいので

協力してもらえないだろうか?」

と、何人かの知り合いに声をかけてみました。

 

すると、詳しいことは何も聞かず

名前を貸してくれたり、発起人になってくれたり、

依頼を受けてくれたりした方が何人もいます。

 

まあ、あまり相手に負担になるようなことをお願いはしていませんが、

それでも赤の他人には協力はしないでしょう。

 

ありがたいことです。

でも、やはりそんなに親しくしていない方には

断られたりもしました。

 

こんなときに「交渉」が必要になってくるんでしょうね。

ただ、もうお分かりの通り、「交渉」を成功させるには、

相手にとってのメリットがないとダメです。

 

さもないと、どんなにテクニックを弄しても

成功するはずがありません。

 

ゆえに、相手を理解すること。

もっと言えば、人間を理解することが

「交渉」のスタートと言えるでしょう。

 

では、人間理解のためにも最低限押さえておくべきことは

何でしょうか?

 

 

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