では、交渉にはどんな種類があるのでしょうか?
大きく二つに分かれます。
「分配型交渉」と「統合型交渉」です。
最近は「統合型交渉」で、
win-win を目指すべきということが
主張されることが多いようです。
しかし、現実はどうでしょうか。
ほとんどが、「分配型交渉」で、
何かしらの win-lose になっています。
ゆえに、まずは「分配型交渉」の本質を理解しておくことが
重要と言えます。
では、「分配型交渉」とは何でしょうか?
たとえば、フリーマーケットで1万円の商品が
販売されていたとします。
あなた(Bさん)は、7,000円以上を
出すつもりはありません。
また、できれば5,000円で買うことができたら
ラッキーだと思っています。
そこで、4,000円で売って欲しいと主張しました。
それに対して売り手(Aさん)は、6,000円までなら下げても
良いと思っています。
また、できれば8,000円で売れると
ラッキーだと思っています。
これを図示すると次のようになります。
(あなた:B/売り手:A)
4千円:Bの出発点
↓
5千円:Bの目標点
↓
6千円:Aの抵抗点
↓
7千円:Bの抵抗点
↓
8千円:Aの目標点
↓
1万円:Aの出発点
さて、そうすると妥結範囲はどうなるでしょうか?
6,000円から7,000円の範囲ですね。
これを「正の交渉範囲」と言います。
もし、あなたが6,000円までしか出すつもりがなく、
売り手が7,000円までしか値引きするつもりがなければ、
交渉は決裂しますね。
これを、「負の交渉範囲」と言います。
この「負の交渉範囲」のときは、「正の交渉範囲」を形成するように
抵抗点を移動させる交渉が必要になります。
ただし、この抵抗点は一般的に極秘事項です。
では、「負の交渉範囲」のときに抵抗点を移動させるには、
どうすればよいでしょうか?
また、「正の交渉範囲」に入ったときにどのようにすれば
有利に交渉を進められるでしょうか?