11.「負の交渉範囲」に対しては肝を据えて交渉に臨め!

では、「負の交渉範囲」のときに抵抗点を移動させるには、

どうすればよいでしょうか?

 

また、「正の交渉範囲」に入ったときにどのようにすれば

有利に交渉を進められるでしょうか?

 

まず、「負の交渉範囲」ですが、

買い手であるあなたが、6,000円までしか出すつもりがなく、

売り手が7,000円までしか値引きするつもりがなければ、

 

交渉が決裂してしまうという範囲のことでしたね。

すると。手立ては二つしかありません。

 

一つは、あなたが6,000円の抵抗点を7,000円以上にするか、

売り手が7,000円の抵抗点を6,000円以下にするかです。

 

もちろん、お互いが譲り合うことも可能ですが、

上記の応用に過ぎません。

 

では、売り手の抵抗点を下げさせるにはどうすればよいでしょうか?

一つは、売り手の出発点があまりにも高すぎる

ということを訴えます。

 

たとえば、相場と比べて、同等の商品やサービスと比べて、

持っている品質や価値と比べて、

また、売り手が販売した後に買い手に付けている

サービスと比べて、

等々です。

 

もし、あなたが売り手であれば、買い手に逆の主張をすれば

よいことになります。

 

いずれにしても、自分の抵抗点は変えないつもりで

迫ります。

 

しかし、うまくいかないときは、買い手であるあなたは、

自分の抵抗点を上げざるを得ません。

 

その際は、出発点から目標点に向けて

ある程度大幅に譲歩します。

 

しかし、その後は徐々に譲歩幅を狭めていってください。

同じ幅で狭めていくと、出発点が目標点や抵抗点に比べて

かなり安いところに設定されていたことがばれてしまいます。

 

たとえば、4,000円から出発したら、

最初は、4,500円

次は、4,800円

さらに次は、5,000円というようにです。

 

あとは、状況を見ながら100円単位で

徐々に値を上げるしかないでしょう。

 

その間に、先ほどの売り手の抵抗点を下げさせる交渉を行います。

 

最後の最後は、売り手に対して

「最終的にいくらだったら売るのか?」

と、聞いてみてください。

 

そのうえで、

「その値段が(買い手であるあなたが)払えない金額であれば、

この交渉はなかったことにしよう。」

と迫ってみてください。

 

売り手が売らざるを得ない状況だったら、

かなりの値下げをしてくるでしょう。

 

たとえば、「6,000円で売りましょう。」とかですね。

しかし、そんな事情が無ければ下げては来ないので

交渉は決裂です。

 

たとえば、「7,000円で売りましょう。」とかですね。

もしくは、買い手であるあなたが、その金額まで抵抗点を上げて、

妥結するしかなくなります。

 

たとえば、「6,500円で売りましょう。」

「分かりました。6,500円で買いましょう。」とかですね。

 

尚、自分が売り手のときは、逆の交渉をしてください。

いずれにしても、自分の目標点や抵抗点が

 

極力相手に知られないように交渉を進めていくことが大切です。

 

では、交渉範囲が「正の交渉範囲」になったときに

取るべき手立てにはどんなものがあるでしょうか?

 

 

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