人に仕事や部署を当てはめるのではなく、必要する機能を持った仕事や部署を作ることが大切です。
さもないと、無駄な仕事や部署が出てきたり、必要とされる仕事や部署が無かったりしてしまいます。
案外、人ありきで発想していないでしょうか?
ここは逆転の発想が求められます。
(1) FIOから理念やビジョンを明確にせよ!
そこで「システム大略案」ですが、これは「何のために、何を、どうする」のかということを肉付けしていくということです。
そのことで、この「機能」を満たす手順が明らかになってきます。
すると、設計すべき「機能」が細分化され、その中身も考えやすくなっていくわけです。
尚、I(インプット)については、必要が有れば「上方展開」を行います。
そのうえでさらに、F I Oのコンポーネントを作り直します。
このときに、これが「経営システム」の設計であれば、O(アウトプット)がその企業の「目指すべき姿(ビジョン)」となります。
そして、F(ファンクション)がそのときにその企業が担っている「理念(役割や責任)」になるということです。
(2) 必要とされる組織は機能から考えよ!
続いて、「システム大略案」に基づいて、「コンポーネント分割」を行います。
必要が有れば、さらに「コンポーネント」を細分化していきます。
そのことで、現実に実行可能な「システム」へと落とし込まれていくことになります。
これらの作業の中で、現実の制約条件を加味していきます。
もし、実行不可能なら、別の「システム大略案」に基づいて設計をしなおすか、元の「機能」を下位に落とす必要が出てきます。
しかし、ここであまり落としすぎると、結局は現状と何ら変わらない「システム」となってしまうことに注意しなければなりません。
ここまでが、前回の26.~28.まででお話しした「システム設計」の大まかな手順になります。