どんなシステムも障害が起きます。
その障害に対する克服策を予め考えておかないと慌てふためくことになります。
しかし、目先のことばかりに追われていてもダメですね。
常に追い求める理想の姿も心に刻んでおくことが大切になります。
(1) システムを動かすときの障害対策まで考えよ!
但し、本当はここからが重要です。
この「システム」を動かしていくときに、弊害が予測されます。 その予測される弊害に対する「フィードバックシステム」も作っておかないといけないからです。
さもないと、どこかで、この「システム」は動かなくなります。
尚、この点については、まことに申し訳ありませんが、この紙面での記述は省略させていただきます。
簡単に申し上げると、システムを動かすときの「リスク」「障害」「トレードオフ」を考えて、その克服策まで考えておく必要があるということです。
たとえば、お金を貯めるのなら・・・
「無駄遣いをしない」のは当たり前ですが、お金を持っていたら使ってしまいますね。
これが、「リスク」「障害」「トレードオフ」の一例です。
そこで、「財布は持ち歩かない」とか「カードは持たない」ということを決めて実行することが必要になるのと同じことです。
これが。「克服策」になります。
そして、ここで述べさせていただいたことは、以前に紹介させていただいた参考文献に基づき、多少自分なりにアレンジしているところがあることをお断りしておきます。
参考文献:吉谷龍一著「システム設計」&「システム設計の実際」日経文庫
(2) 貢献の理念・創造の理念・成長の理念に整理せよ!
最後に、これが「経営システム」の設計であれば、「機能展開」を行った結果、3つの観点を明確にすると良いということを付け加えさせていただきます。
つまり、それは「主たる機能(何でお役に立つのか)」と「主たる機能によって作り上げたい世の中」そしてそのときに「どのような社員を求めるのか」ということです。
すると、その企業の「経営理念」をさらに明確にすることができるからです。
例えば、「主たる機能」はその企業の「コアコンピタンス」となり、これを「貢献の理念」と呼ぶことにします。
そして、「主たる機能によって作り上げたい世の中」は「創造の理念」と呼ぶことにします。
最後に、「どのような社員を求めるのか」は「成長の理念」と呼ぶことにします。
すると、この3つで、その企業の目指している方向性も明らかになるのではないかということです。
改めて考えてみることをお勧めして、今回の締めくくりとさせていただきます。
さて、いよいよ次回からは最後のテーマとなります。
そこで、次回からは、これまでの振り返りを行うと同時にいくつかの提言をさせていただくことで「人が動かすシステムとしての経営」の最後を飾らせていただきます。