35.新しいワインは新しい革袋に入れて熟成せよ!

時代の変化に伴い、企業はこれまで必要とされてきた能力と異なり、手の平を変えたように全く別の能力を求めることがままあります。

戸惑うのは社員です。ゆえに、仕組みを変えると共に必要となる教育を施すことが大切になります。

 

(1) 戦略型プロフェッショナル人材(略称:SPP)を育成する仕組み!

実務上での育成は、次のようなものが挙げられます。(高橋俊介著ダイヤモンド社「自由と自己責任のマネジメント」より要約)

1.30歳前後で「リーダー」として登用し、何らかの意思決定を必要とする機会を与え、徐々に選抜を行っていく。

2.また、自分で自分のキャリアを創り上げていく過程を自ら企画し、しかもその実践のためのチャンスを与えるために、転属可能なシステムを作り上げる。

3.そのためには、これまでの実績を基にしたプレゼンを行わせ、転属先で成果を出せることをアピールさせるというシステムも必要。

4.さらには、新しい事業を考えた者には、その事業企画をプレゼンさせ、有効と認められたものには資金提供し、メンバーも集めることもできるようにするシステムを創り上げる。 等々。

 

(2) 仕組みに潜む落とし穴!

尚、このことを実践するためには、多くの障害が伴います。

例えば・・・

①「リーダー」として登用することができるような仕事があること。

②キャリアアップに合わせた転属先が有ること。

③事業企画の有効性を判断できる目を持った人材がいること。

④事業企画を考えた者に「メンバーを選ばせ」たり、メンバーに「事業企画を考えた者と一緒に仕事をするかどうかどうかの判断をさせる」仕組みがあること

・・・等々。

結局、システムが伴わないと実行できないことことになってしまいます。

 

(3) 教育こそ戦略型プロフェッショナル人材育成の要!

それでは、システムそのものは各企業でまちまちであることを前提にして、先ほどのSPPを育成するにはどうすれば良いのでしょうか。

あくまでも、「OJTが主、OffJTが補」という考え方は崩さずに教育研修で育成のお手伝いをするならば、という条件付きで以下の提言をさせていただきます。

 

Ⅰ.教育研修体系をSPP養成の方向で一から作り直す。

具体的には、

1.研修の基本的な柱を確立する

2.職種別研修の基本的な柱を確立する

3.リーダー研修の基本的な柱を確立する

4.3本柱をベースにして、研修内容の細分化を図る

5.研修テーブルを作成する

6.研修の実施

 

 

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