目先の業務に追われて、起業した頃の想いや経営を引き継いだ頃の想いを忘れてしまってはいないでしょうか?
そこで、改めてあなたの会社は「何をすることを目的とした会社なのか。」ということを考えてみることが大切になります。
さて、どんな言葉が浮かんできたでしょうか?
(1) 基本的な機能を明らかにせよ!
さて、前回までで「人が動かすシステムとしての経営」のデザイン(設計的)アプローチについての概略の説明はすべて終了しました。
そこで、今回からは実務で使えるように、実際の作成の仕方について説明をしていくことにいたします。
尚、この手法は様々なシステムの設計でも活用できますので、汎用性の有る形で提供させていただきたいと思います。
まず、設計すべきシステムの「テーマ」を決めます。 その「テーマ」に基づき、「基本的な機能」を明らかにします。
とはいっても、いきなり、「基本的な機能」が明らかになるわけではありません。 そこで、次のような作業を行います。
(2) 小さな機能を大きな機能に拡大せよ!
とりあえず、「基本的な機能」と思われる「機能表現」を思いつくまま書き出します。
この表現は、例えば「~のために~を~する」というようにします。 これらを付箋に書いて、適当な用紙に貼り付け、その中で、これ以上ブレイクダウンできないと思われる「機能表現」を一つ選び出します。
これが「手がかりシステム」となります。
次に、この「手がかりシステム」を基に、「機能展開」を行います。
具体的には「それは何のためか」「その目的は」「言い換えるとどうなるのか」といった疑問を投げかけながら「機能」を広げて行くわけです。
このときも、表現としては先ほどと同様に「~のために~を~する」というようにしたほうがその「機能」が明確になります。 これも、思いつくまま連想していきます。
尚、もちろんのこと「手がかりシステム」だけから発想するのではなく、そこから広げた「機能」からもどんどん発想を広げていきます。
思いつくまま広げて、これ以上は広がらないと思った時点でこれは終了です。
その基準は「人々を幸せにする」という、この世の中のシステムのすべての「ゴール」の表現が出てきたときです。