あなたの事業の機能を目的的に展開していくと、どんな価値を提供したいのかが見えてきます。
そして、その価値を誰に提供したいのかをが決めると、ほぼ方向性は見えたことになります。
しかも、一時的なものではなく、価値提供の内容や提供先の広がりのヒントも見えています。
つまり、継続的な事業構造の変化を先取りすることが可能になるわけです。
(1) あなたの「顧客」は誰かを決める!
それでは、この機能で教育研修会社の今後の経営システムを設計してみることにいたしましょう。
そこでまず、F・I・Oを整理しておきます。
次に、インプットについて見直しをはかります。
なぜなら、このままのインプットではあまりにも直接的すぎて、どんな「人材」をこのシステムに投入すれば良いのかがわからないからです。
故に、機能によって変化させる「人材」とはどんな人材なのかを明確にして行きます。
具体的には、インプットのカバーする範囲を徐々に広げて行きます。 この手法をインプットの上方展開といいます。
ただし便宜上、記述は下方に行います。
<別表2>
1.先の見えない市場で勝ち残っていけない人材
2.市場を創る力が無く、決断力と実行力に欠ける人
3.自主的に「何をすれば良いのか」を決めて行動することのできない人
4.言われたことに対する実行能力の高い人
5. 企業に在籍しているすべての人
そこで上方展開したインプットに基づき、このシステムそのもののインプットを決定します。
ここでは2番と3番をドッキングさせて、次の様なインプットとします。
「市場を創る力が無く、自主的に「何をすれば良いのか」を決めて行動することのできない人」
(2) 「顧客提供価値」が何かを決める!
そして便宜上、このシステムに名前を付けてみることにしましょう。
すると例えば、「市場創造力および決断力・行動力強化システム」というようなものになると思われます。
ということは、このシステムの中にシミュレーション上の教育研修会社の今後の取り組みの方向性が隠されているということです。
そのうえで次に、このシステムの大略案を考えます。
つまり、おおざっぱにこのシステムの全体構想を考えるということです。
それでは次回からは、この機能に基づくシステム大略案を創るところからスタートさせていただきます。