基軸さえ離れなければ、「夢物語」になることはありません。
現在行っていることが必ず包含させれるからです。
現在の大企業も創業当時に、今行っている事業内容をビジョンに掲げていたとすれば「夢物語」と言われたかもしれません。
しかし、すべての出発点は創業当時の事業です。
そこから、大きく離れていないので「夢物語」ではなかったということになります。
(1) あなたの会社は何をすることを「目的」としているのか!
では、教育研修会社の事業は「何をする」ことを目的としているのでしょうか。
教育研修会社の「機能」をまず考えてみます。
教育研修会社は、ご受講企業の皆様に対して「研修」を行っています。
では「研修」とは何をすることでしょうか。
例えばこういうものが考えられます。
1.「ご受講生の皆様に、ビジネスマンにとって必要とされる成功確率の高い考え方とやり方を身につけていただくお手伝いをする」
2.「ご受講生に、日常業務を離れて、しかも短期間で、現場で応用できる基本的な考え方とやり方を修得させる」(直接的な表現になって申し訳ありませんが、以後、このような表現とさせていただきます)
他にも考えられるかもしれませんが、概ね以上の2つが教育研修会社の「研修」の機能を表していると思えます。
この2つの内、直接的に機能を表現している2番を「手がかりシステム」とします。
「手がかりシステム」とは、そのシステムが持っている「直接的で基本的な機能」のことです。
この「手がかりシステム」を取っ掛かりにして「機能」を広げて行きます。
(2) 究極の「目的」は何かを順序を追って考える!
では、「ご受講生に、日常業務を離れて、しかも短期間で、現場で応用できる基本的な考え方とやり方を修得させる」のは、何のためでしょうか。
また、その目的は何でしょうか。
さらに、言い換えるとどうなるでしょうか。
例えばそれは「ビジネスマンとして、それぞれの役割にふさわしい考え方とやり方を強化する」というようなものが考えられます。
以後、同様に「機能」を広げていくと別表1の様になります。
<別表1>
1. 「ご受講生に、日常業務を離れて、しかも短期間で、現場で応用できる基本的な考え方とやり方を修得させる」
2.「ビジネスマンとして、それぞれの役割にふさわしい考え方とやり方を強化する」
3.「それぞれの役割にふさわしい成果を出させる」
4.「新しい考え方とやり方を修得させる」
5.「ビジネスマンとして、成長させ続ける」
6.「市場の変化に対応できる人材を育成する」
7.「先の見えない市場で勝ち残っていける人材を育成する」
8.「どんな市場においても活路を見出していける人材を育成する」
9.「企業の利益に貢献する人材を育成する」
10.「自発的に成長し続ける人材を創る」
11.「さらに多くの成果を出し続けさせる」
12.「企業とそこに働く人々のお役立ちの質と量を高め続ける」
13.「新しい市場を開拓できる企業体質を創る」
14.「そこで働く人々の成長を通して企業の現在と将来の利益を上げ続ける」
15.「そこで働く人々の成長を通して企業を永続的に発展させ続ける」
*.「人材育成を通して、人々を幸せにする」
*.「世の中のすべての人々を幸せにする」
以上が、機能を広げていく一例です。 尚、16番以後は省略させていただきました。
(3) 改めて会社の「目的」を意思決定せよ!
この機能を広げていくときに注意しないといけないのは、あくまでも現在の制約条件(人、物、金、時間、情報等)は無視するということです。
さもないと、制約条件に縛られて機能が広がらなくなってしまいます。
制約条件を考えるのは、機能を広げた後、どの機能でシステムを設計をするのかを決めるとき、また決めた後のシステムの設計の段階で考慮に入れれば良いのです。
そこで次に、教育研修会社の場合だと、今後どの機能で経営システムを設計するのかを決めます。
これはまさに経営者の意思決定の問題です。
尚、ここではあくまでもシミュレーションとして意思決定してみたいと思います。
そこで、今後の教育研修会社の機能として、7番を選ぶことにいたします。
7番は「先の見えない市場で勝ち残っていける人材を育成する」というものでした。