26.全体から部分に落とし込め!

ともすると、組織全体が各部門の寄せ集めになってしまい、無駄な部門や足らない部門が出てくる可能性があります。

これは、全体設計がうまくいっておらず、必要と思われる部門を継ぎ足していったためと思われます。

では、このような状態にならないようにするにはどうすればよいのでしょうか?

 

(1) システムの全体構想を考えよ!

前回は、教育研修会社の例を使って「経営システム」の設計に入っていきました。

概略としては「先の見えない市場で勝ち残っていける人材を育成する」という機能で設計を進めていこうとしています。<別表1>

そこで、このシステムに入る人材としては「市場を創る力が無く、自主的に「何をすれば良いのか」を決めて行動することのできない人」と決めました。<別表2>

さらに、このシステムを「市場創造力および決断力・行動力強化システム」と名づけました。

そこで、今回は、このシステムの大略案を考えることからスタートします。

つまり、おおざっぱにこのシステムの全体構想を考えるということです。

尚、念のために申し添えておきますが、これはあくまでも「経営システム」の設計を行うシミュレーションであり、現実の話ではありません。

あくまでも、「経営システム」設計の手順を理解するための参考としてお読みいただきたいと思います。

 

(2) システムの全体構想を機能分化させよ!

それでは早速、システムの大略案を考えてみることにしましょう。

1.教育研修会社による教育訓練と現場でのOJTの実践ならびに両者のシステム構築によってお手伝いする。
2.省略
3.省略

このシステム大略案は、一つではなくいくつか考え出すことがポイントです。

それでも3つぐらいが妥当かもしれません。

そのためにも、ここまでのすべての過程はもちろんのこと、これからの作業も一人で行うのではなく、何人かのグループで行った方が様々なアイデアが出やすく効果的です。

そして、これをF・ I ・Oでまとめます。

これを「コンポーネント分割」といいます。

いってみれば、機能の細分化のことです。

これを行うことで、分割された機能に基づく「細分化されたシステム」の中身が考えやすくなります。

また、システム全体の整合性がとれているかどうかということのチェックにもつながります。

この整合性がとれていないと、結局はシステムのどこかで支障をきたし、システム全体の動きがぎくしゃくすることになるので、所期の成果を産み出すことができなくなってしまいます。

 

 

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