さて、
「年間12億円の売り上げ目標を達成するための目標は?」
と聞くと・・・
「はい、毎月1億円の売り上げを上げることです。」
・・・という人がいます。
これはおかしいですね。
では、何がどう違うんでしょうか?
毎月1億円というのは、
年間の12億円を単純に月割りしただけですね。
つまり、
月単位の結果目標に過ぎないわけです。
言い方を変えれば、
年間の結果目標をただ月当たりに
ならしただけということです。
ここで、
上司が聞いているのは、
「年間12億円の売り上げを上げるために、
どんな取り組みを行うのか?」
ということです。
つまり、
重点目標や行動目標を
聞いているわけです。
ですから、たとえば、・・・
「既存客だけだと
10億円に満たない可能性があるので、
新規客の開拓に重点を置いて取り組みます。」
「具体的には、
既存客に割く時間を全体の4割として、
あと6割を新規開拓に振り分けます。」
「今のところ既存客とは
よい関係が築けているので、
定期的な訪問や電話、メールで
接触を図っていきます。」
「新規に関しては、
セミナー集客でリストをとって、
DM、メール、電話でフォローしながら
アポにつなげていきます。」
「セミナーは毎月一回開催し、
既存客からの紹介やDM及び
WEBを使って集客していきます。」
「セミナー集客からのアポ率が20%、
アポから成約までの確率が50%なので、
年間1,000社のセミナー集客が
当面の目標になります。」
・・・というように、
ブレイクダウンしていくとよいでしょう。
これに、
さらに付け加えると、
年間1,000社のセミナー集客を
妨げる要因があれば
これも抜き出して押さえておきます。
一般的には、
「ヒト・モノ・カネ」等の観点で
障害が出てきたりします。
さらには、
それらが満たされたとしても、
集客に必要なKSA(※)
を磨く必要が出てくる可能性もあります。
※K:knowledge(知識)
※S:skill(技術)
※A:attitude(心的態度)
このKSAが能力向上目標になるわけです。
そして、
「ヒト・モノ・カネ」等に対する解決策が
行動目標になります。
「え?、年間1,000社のセミナー集客
のための行動が行動目標じゃないの?」
と、思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。
それでもよいんですが、
その後の障害に対する解決策を実行しないと、
その目標は達成しないので、
その点だけ気を付けてくださいね。
要するに、
実行できるレベルまで落とし込んで
初めて行動目標と言える、
と考えていただくとよいでしょう。
それでは、
次に「人事異動に伴って配属される部下」
に対してはどのように対処すればよいんでしょうか?
では、また次回。