さて、前回から「交渉での成果を最大限にするための取り組み」
についてお話しています。
全部で9つあるうちの5つまで終わっていますので、
残りの4つについて解説していくことにします。
それでは一つひとつ見ていきましょう。
6.トレードオフ(交換条件)を追求しよう
トレードオフとは、一方を追求すると他方が犠牲になることです。
交渉で言えば、あなたの重要条件と
相手の重要度の低い条件と交換することです。
また逆に、相手の重要条件と
あなたの重要度の低い条件と交換することでも成立します。
まあ、これでは低い条件を飲まされた方が
不満感を感じるでしょうね。
そこで、まずは条件の優先度を付けることです。
自分も相手もです。
相手の優先度は質問で聞き出すか、
複数の条件を組み合わせやオファーで
確認していくとよいでしょう。
ちなみに、お互いの条件の優先度が
異なりやすい場合が3つあります。
一つは、期待の違いです。
例えば、自動車の売買交渉です。
故障の発生度については、
お互いの認識が異なるでしょう。
ゆえに、
「こういう場合にはこうする。」
という項目を付けて合意するとよいでしょう。
二つ目は、リスク選好の違いです。
M&Aなどのときに、
リスク回避型、リスク中立型、リスク追求型、
などの態度がとられます。
この場合にも、先ほどと同様に
リスク配分と利益配分の条件を入れて、
合意をすることが考えられます。
三つ目は、時間選好の違いです。
よくあるのは納期ですね。
相手がこだわる場合には、
納期以外の条件であなたの優先度の高い条件を
引き換えにするとよいでしょう。
7.解決策の解決を探そう
要するに、合意をした後に、
合意で得られる利益や価値はそのままにしたままで、
他にお互いに追求できる可能性が
ないかを探そうということです。
例えば、金銭、時間、労力が
お互いにさらにカットできないかなどです。
元々の合意内容が変わらない前提であれば、
比較的話しやすく、お互いにメリットがある手段です。
ところで、あと2つあるんですが、
それはこの次に改めて記載しますね。