さて、前回の3部に引き続き、
残りの2つについて解説いたします。
8.信頼関係を築こう
これも「当たり前じゃないか。」と思う人も多いと思います。
でも本当に信頼関係を築こうとしているでしょうか。
特に、商談の場では発注者側の態度に顕著に現れます。
相手に対する、
いわゆる業者扱いとか、取り込もうとするとか、
系列化に置こうとする、などです。
日本では、従来から系列や長期的関係を重視してきました。
だから、信頼関係が大切されてきたと言われています。
しかし、その心の奥には「支配と服従」がなかったでしょうか?
この行動原理のまま、海外に出て行って
失敗した例に暇がありません。
つまり、本当の信頼関係を築こうとは
してこなかったということです。
交渉が終わった後、勝ち負けからくる
征服感と屈辱感の気持ちが残るのはそのためでしょう。
そこで、お互いの交渉プロセスの奥にある人間性の
相互理解を行うことが求められます。
だからこそ、タフな交渉の後に
友情が芽生えることもあるのです。
9.性格ではなく役割で考えよう
交渉を苦手とする人は、その苦手な理由を
性格に求めることがよくあります。
確かにタフな交渉はストレスにもなります。
ゆえに、そのストレスに対処する
忍耐力や感情のコントロールを学ぶことは重要です。
しかし、性格は急には変わりません。
ですから、交渉する役割を担ったに過ぎない
と考えてみてはいかがでしょうか?
無理だよ!
と、思ったア・ナ・タ。
私たちは、知らず知らずに役割に応じた行動をとっています。
会社では、厳しい上司でも、
家庭では優しい父であり母であるように。
もちろん逆もありますね。
ゆえに、交渉も自分の役割と思って
取り組んでみてください。
その役割を上手に演じるための
知識や技術もあることですし。
是非、学習していってください。
さて、以上で「交渉で大成果を生み出す九つのポイント」を終了します。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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