今現在は買う気がないお客様は大勢います。
また、すでにおつきあいしている他社の営業もいることでしょう。
さらに、現状の仕入れ先等で特に問題があるわけではないこともあります。
そのような状況の中で、どうやって突破口を開けばよいのでしょうか?
何も解決策が見つからないような気もします。いかがでしょうか?
(1) 営業は戦略コンサルタントたれ!
では、具体的に見ていくことにしましょう。
尚、これからご説明させていただく営業スタイルが通用するのは、以下のような営業マンの方々です。
1.得意先が小売店か卸売店である営業マン。
2.得意先がエンドユーザーであっても販売する商品等を使ってそのエンドユーザーが仕事をする場合、そのエンドユーザーに商品等を販売する営業マン。
そこで、以上のような営業マンが何をしなければいけないのかというと、
1.の営業マンはお客様の「事業戦略」。
-小売店や卸売店が儲かる仕組みを作る-
2.の営業マンはお客様の「業務戦略」。
-エンドユーザーの仕事の効率性や効果性を上げる-
をお客様とともに作り上げるということです。
この戦略実践のための提案(解決策)の中に、営業マンが扱っている商品等が入っていれば、お客様は喜んでその商品等を買ってくださるわけです。
なぜなら、お客様は自分の課題が解決するからです。
では、どうやってお客様の「事業戦略」等を作成すれば よいのでしょうか。
(2) お客様の目を将来に向けさせよ!
このときに、お客様の「現在の問題や悩みは何か」ということだけに焦点を合わせないことが大切です。
なぜなら、対症療法に終始してしまい、お役立ちの質や量も小さく、「労多くして益少なし」になりやすいからです。
しかも、本当にそれが問題なら自分で解決しているはずです。
にもかかわらず、問題や悩みとして存在するということは、現状どうしようもないということも考えられます。
特に、ライバル社とつきあっているお客様の場合には、「現在の問題や悩み」を解決するための提案を持っていったとしても、ライバル社に取って代われるほどのインパクトのある提案にはなりにくいことが予測できます。
ですからお客様に「確かにそれは大事なことだと思うが、色々としがらみも有って・・・。」と言われて断られるのがおちです。
つまり、現状を改善するような提案では「戦略」として魅力が乏しく、お客様の食指を動かすことができないということです。
そこで、お客様の目を「現状」ではなく「将来」に向けさせることが必要になってきます。
なぜなら、現状は営業マンがお勧めする商品等を「買えない」理由がたくさんあっても、将来はわからないからです。
しかも、将来は現状より、より良くなっていたいと思うのが人情だからです。
そこに「戦略」の必要性が出てきます。 より よい「将来」を創るために何をすれば よいのか、それがお客様自身の「事業戦略」であり、「業務戦略」ということになります。