14.お客様と営業はパートナーたれ!

お客様と営業がカウンターを挟んで対立関係に立っていると、「買う立場」「売る立場」という相対立する関係から脱却することはできません。

しかし、営業がカウンターの向こうに座ったとき、垣根が取り払われ、お客様と営業はパートナーの関係に立ちます。

では、いったいどうすればそれはできるのでしょうか?

 

(1) 儲かる話を求めている!

ここにこの「販売店」の戦略があります。

この戦略を「販売店」とともに作り上げることが、現在の私の大きなテーマとなっています。

そこで、実際にどのように作り上げていったのか、実例をご紹介いたします。

ある常連の「販売店」(取り引き規模は小さいが、こまめに顔を出しているところ)に訪問をして、売り込みをかけていたときのことです。

どう考えても他社より条件が良いにもかかわらず、お客様が首を縦に振ってはくれませんでした。

業を煮やした私は、怒りを抑えながら切り出しました。

「じゃあ社長どうすればうちと付き合ってくれるんですか。」

「儲かる話しを持ってきてくれれば付き合うよ。」

 

(2) 未来に目を向けろ!

「この条件だと十分儲かるじゃないですか。」

「でもそれは今回だけだろ。あっちはずいぶん付き合いが長いんだよ。」

「じゃあ今回だけでなければ良いんですね。」

「そうだよ。この先も付き合えるかどうかが問題なんだ。」

「社長はこの先どうしたいんですか。」

「そうだな。今の売り上げを2、3割は伸ばしたいな。」

「ということは12、3億円というところですか。」

「うん、それぐらいだね。」

 

(3) SWOTから課題化せよ!

「でも、どうやって。」

「それがわかれば苦労はしないよ。」

「確か社長のところは施工管理に定評がありましたね。」

「うん、でも営業力が今一つなんだ。」

「しかも、最近は大手参入が激しく、受注に影響を与えているということでしたね。」

「うん、それでも集合住宅の市場価格の低下は少なくて、何とかしのいでるってとこかな。」

「そうすると、施工管理の良さを前面に出しながら、営業力を強化し、集合住宅の分野に打って出る、というのが御社の課題ということでしょうか。」

「まあ、そんなところかな。」

「わかりました。ではそのために、当社で何がお手伝いできるかということを、次回提案させていただきたいと思いますがよろしいでしょうか。」

「ああ、良いよ。」

 

 

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