17.交渉に臨む際に準備しておくべき七つのポイントとは?

さて、交渉に臨む際に、どんなことを準備しておけば、

さらに交渉を有利に進めることができるのでしょうか?

 

全部で7つあります。

 

それでは、一つひとつ見ていくことにしましょう。

 

1.関心事項の準備

 

お互いの関心事項がどこにあるのかを

予測して準備しておく必要があります。

 

ところで、関心事項とは何でしょうか?

 

たとえば、「よいマンション」と聞いたときに、

どんなマンションを思い浮かべますか?

 

購買者は、住みやすいマンションを想像し、

販売者は、売れやすいマンションを想像し、

建築家は、技術の粋を凝らしたマンションを

想像したりしないでしょうか?

 

要するに、その人の価値観によって

関心事項は代わります。

 

ゆえに、お互いの関心事項がどこにあるのかを

予測して準備しておくことが大切になります。

 

2.提案の準備

 

関心事項ごとに何種類かの提案を

準備しておく必要があります。

 

自分にとって100点満点の提案から

0点の提案まで考えられます。

 

ただし、100点や0点では話にはなりませんね。

100点だと相手が0点になりますし、

こちらが0点だと相手が100点になってしまいます。

 

これでは交渉と呼べません。

 

そこで、少なくとも満足度の最も高くなる提案や

最も低くなる提案を相手が譲れる範囲とコチラが譲れる範囲から

考えて準備することになります。

 

3.代替案(BATNA)の準備

※BATNA:Best Alternative to Negotiated Agreement

 

代替案(BATNA)とは、

「提案が合意に至らなかったときに採用する案」

のことです。

 

ゆえに、提案の準備で考えた、

いくつかの提案のことではありません。

 

それは満足度の違いはあるものの

合意に至ることを前提とした案です。

 

ですから、代替案(BATNA)で満たされる満足度は

提案の準備で考えたもので合意した場合に

満たされる満足度よりも低くなります。

 

それでも、代替案(BATNA)の中では最高の満足度となる案を

考えておく必要があります。

 

交渉から手を引くときの切り札として活用できます。

 

これは、交渉相手の代替案(BATNA)もコチラが考えておくと

同様に使えます。

 

なぜなら、相手は相手の代替案(BATNA)を採用されるよりも

どんなに満足度が低くても本来の提案で合意できる方が

得だからです。

 

4.合法性の準備

 

交渉の価値判断を行うときに外部の標準があると、

公平性が担保しやすくなります。

 

ただし、一つの標準だけではなく、

複数の標準が用意できると一方的な判断に

落ちらなくて済みます。

 

そこで、どんな外部の標準を採用できるのかを

考えて交渉に臨むとよいでしょう。

 

5.対話の準備

 

どのように交渉を進めるのかというシナリオのことではなく、

聞くべきことや話すべきことの内容を考えておくことです。

 

そのことで、相手の出方によって柔軟に対応できるだけでなく、

交渉の重要ポイントをはずさなくて済みます。

 

特に重要なのは、聞く姿勢や話す姿勢です。

 

相手の言わんとすることを掴むという意識や、

コチラの言い分を理解してもらいたいという意識で

交渉に臨むことが求められます。

 

6.関係の準備

 

単なる交渉上の勝ち負けではなく、

どんな関係を相手と持ちたいのかということを

考えておく必要があります。

 

これが考えられていないと、単なる勝ち負けの交渉となり

「窮鼠猫を噛む」という事態にもなりかねません。

 

改めて、相手との関係を考えることによって、

 

誤解が解けてスムーズに交渉が進むことも考えられます。

 

7.執行の準備

 

交渉によって結論を出して終わりではありません。

 

実際に行動が伴って結果を出すところまで行って

初めて交渉が成功したと言えます。

 

ゆえに、執行に至るまでの計画を立てて問題を洗い出し

一つひとつクリアしていくことが必要になります。

 

さもないと、どちらかがすべきことが欠けてしまい、

新たな火種になることも考えられるからです。

 

さて、どんなに用意周到に準備をして交渉に臨んでも

落とし穴にはまってしまうことがあります。

 

では、交渉にはどんな落とし穴があって、

どのように対処すればよいのでしょうか?

 

 

【無料】「士業が月額顧問料を1万円上げるための7つのポイント」ステップメールのご案内