人事評価の結果を何に連動させていますか?
ちなみに、基本給や賞与、インセンティブに連動させる方法があります。
賞与やインセンティブならまだしも、果たして基本給との連動は問題ないんでしょうか?
社員数の少ない会社さまは、直接基本給に連動させても問題は少ないでしょう。
また、20代の社員の方が多い会社さまも同様です。
しかし、ある程度の数の社員がいらっしゃる会社さまは、まずい場合が出てきます。
特に、30代、40代のお子さんを抱えていらっしゃる年代の社員の方が多い会社さまです。
これは、社員数が少なくてもこの年代の社員の方で構成されている会社さまは少し考えた方が良さそうですね。
なぜなら、毎回毎回、査定の都度、給与に大きな変動があるといかがでしょうか?
生活設計ができなくなってしまうのではないでしょうか?
私どもでは、年4回の評価で年2回の査定を推奨しています。
すると、評価と基本給を連動させていると、年2回の給与変動が起こり得ます。
どんどん、基本給が上がるんであれば問題はありません。
しかし、上がったり、下がったり、下手をすると下がる一方なんてことになってしまったらいかがでしょうか?
もちろん、やるべきことをやらないで業績不振であれば、人事評価は悪くなります。
なので、この場合には致し方ないでしょう。
やはり、中小企業では別の部署で活躍できる可能性が少ないからです。
大手企業であれば、その方が活躍出来る部署もあるかもしれません。
しかし、中小企業では・・・。
ということです。
とは言っても、先ほど申し上げた通り、本人にさほど問題がないのに基本給が極端に上下するのも考え物です。
そこで、どうすれば良いのかというと、基本給のテーブル(賃金表)以外に年功の賃金表や各種手当の賃金表を用意しておくと良いでしょう。
特に、管理部門などは年功の賃金割合を評価連動の賃金割合よりも高くするなどの工夫が必要になってきます。
まあ、営業部門は比較的評価連動の賃金割合を高くしておいても良いでしょう。
そうは言っても、営業の方も生活があります。
しかし、「業績での評価割合も高くしたい。」とお考えの経営者の方もいらっしゃるはずです。
それを考えると、年功の賃金表と評価連動の賃金表の他にインセンティブの賃金表を用意すると良いですね。
このインセンティブの賃金表で、大きく報いるかどうかを決めることができます。
いずれにしても、末永く高い業績を保ちながらも、自分が所属する会社を愛せる方を多く育成したいものです。
さもないと、いつまでたっても社員の入れ替わりが激しく、ノウハウが溜まらない会社になってしまいます。
やはり、目に見えない仕事のノウハウは人に溜まります。
社員を大切にする会社が最終的には強い会社になります。
経営者の考え方が、評価制度や給与制度に表れます。
是非とも、モチベーションの上がる制度を作っていただきたいと考えています。