15.決裂した交渉の打開策と交渉を有利に進めるための条件とは?

さて、交渉がいつもうまくいくとは限りません。

 

そこで、交渉決裂した時の留意点について

解説していくことにしましょう。

 

完全に交渉が決裂してしまえば、この交渉は終了です。

 

しかし、妥結点が見つからないまでも相互に何とかしたい

という気持ちがあれば対処の余地はあります。

 

いずれにしても、どんな状況かを見極めるがあります。

 

そこで、取りうる手段としては・・・

気持ちを落ち着かせることが大切ですね。

 

怒り心頭に達していては交渉の余地はありません。

 

落ち着いたら、話題を変えて、笑いに誘うのも一法です。

 

緊張感の中でいきなりは無理ですが、

落ち着いていれば可能性はあります。

 

さらに、あえてしっかりと相手の言い分を聴いてみるのも

よいでしょう。

 

案外、あなたにとって有利な条件を

出してくれていることもあります。

 

それでも、前に進まないようであれば、

後日に日を改めたり、交渉する場所を変えたり、

交渉する人を変えるのも趣が変わって有効です。

 

交渉内容に着目すれば・・・

交渉の目的を改めて確認してみるのもよいでしょう。

 

大きな観点から見てみると、こだわっていることが

些細な問題だと気づくこともあります。

 

また、目的にも絡みますが、あなたと相手の共通の敵を

確認することも有効です。

 

敵を倒すには協力関係が必要なので、

どこで譲歩するのかもおのずと見えてきたりします。

 

さらには、大きな争点は細かくしたり、

抽象的な争点は具体化したり、

その逆も考えられます。

 

また、主張している人が誰であるのかということは無視して、

単純に、争点のみを取り上げるのも重要です。

 

徐々に、言っている人そのものに

反対したくなることがあるからです。

 

最後に交渉を有利に進めるための条件を

いくつか紹介しておきます。

 

一つは「資格」です。

 

国家資格などがそれに該当します。

 

いわゆる正確な情報を持っていると推察されるからです。

 

この「資格」が相互に対等でないと有利な交渉はできません。

 

二つ目は「資源」です。

 

たとえば、今日中に決済しないと倒産してしまうという状況では

相手の条件をのまざるを得ないことになります。

 

つまり、時間や人、お金などがこれに相当します。

 

三つ目は「正当性」です。

 

一つ目の「資格」に近いですが、

役職や地位などがこれに該当します。

 

部長として、国会議員として、血縁関係がある者として、

などでがこれに相当します。

 

四つ目は「個性」です。

 

言い方を変えれば人間性ですね。

 

根気があって誠実な人柄であれば

有利に交渉が進められる可能性が高まります。

 

現実的には、これらの四つの組み合わせで、

交渉の実効性が変化することになります。

 

さて、それでは交渉に関しての全体像はここまでとして

いよいよ各論に入っていくことになります。

 

次回からは、交渉を理論としてとらえて、どのような考え方で

交渉を進めて行くと有利に交渉を進めることができるのか、

ということを一つひとつ見ていくことにいたします。

 

 

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