2.オペレーションの効率化からシステムの構築へ

効率化は大切です。

でも、たくさん儲かるならそんなに汲々としなくてもよいのではないでしょうか?

要するに儲からない市場で儲からないやり方をしていることが問題かもしれません。

では、いったいどうすれば儲かる市場と儲かるやり方を見つけることができるのでしょうか?

 

(1) 効率化は能力の半分を使うだけ

振り返ってみると、もともとシステムというものは、人間が作り上げ、また人間が運用するという「人間」を抜きにしては考えられないものだったのです。

ところが「効率化」という発想が、人間を機械の一部のように捉えることを許してしまいました。

もちろん、日本で発達したQCは、効率化のために「改善の知恵」が要求されたことは確かです。

そこには人間の「偉大な能力」を尊重する精神が横たわっていることは否定できません。

しかし、それでもどこか機械的なイメージがぬぐえないのは偏見でしょうか。

思うに、「効率化」のために出される知恵というのは、「与えられた」作業工程の中で発揮されるもののような気がしてならないのです。

つまり、一定の柵がありその柵の中でしか発想することを許されていないということです。

そのため、その制約条件が息苦しさを感じさせ、人間無視のイメージを拭い切れないということです。

言ってみれば、「効率化」のために使われる「人間の知恵」は、人間の「偉大な能力」の半分にしか焦点を合わせていないということです。

 

(2) 自分の行く道は自分でつくる

そこで、「与えられた」作業行程そのものを是として「改善の知恵」を出すだけではなく、作業行程そのものがそれでよいのかということを考えることに「人間の知恵」が活用されると、人間の「偉大な能力」のもう半分にも焦点を合わせたことになると思われます。

要するに、「与えられた」作業行程そのものを是として「改善の知恵」を出すというのは、構築されたシステムの「オペレーション」に焦点を合わせているということです。

逆に言えば、システムの「構築」そのものには焦点を合わせていないということです。

先にも述べた通り、世の中が右肩上がりで成長しているときには、既存システムを是としてオペレーションのみの改善で良かったのかもしれません。

また、日本が世界のトップを目指して追いかけているときには、お手本が有るためオペレーションの効率化のみを考えていれば良かったとも言えます。

しかし、経済環境が成熟化し、しかも先行き不透明な現在では、オペレーションの改善ではなく、システムそのものの再構築が要求されるわけです。

また、日本の市場が縮小する中で、新たなサービスを創り出さなければいけなくなった昨今では当然、新しいシステムを自分で構築しないと、誰も我々の行く末を照らしてくれないということです。

 

 

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