(2)背景

 

クラウドを使った評価制度運用支援を行っています


 
背景は、以下の6点です、
 
1.求人倍率の向上

優秀な人材が退職し、新しい人材が採用できない。
 
2.賃上げ

最低賃金法の改正により、年3%複利で最低賃金が上昇する。
全国平均で1,000円/時にすることが決定
 
3.労働法の改正

①ホワイトカラーエグゼンプション
②有休5日の消化義務
③裁量労働・フレックスタイム制の対象範囲の拡大
④残業手当の特例廃止(60時間超 25%⇒50%)
 
4.月60時間超の残業で労災認定(光通信)
 
5.上記に対処しないと、ブラック企業認定される恐れがある
 
6.適切な評価制度はモンスター社員にも対抗できる
 
 
【解説】
 
1.求人倍率の向上
 
「業績向上」のところでも申し上げましたが、求人倍率が向上しているため、優秀な社員から退職していくという現実があります。

今なら給料が上がるからです。
 
そして、新しい人材を採用しようにも、既に他社に決まってしまっているか、そもそも会社説明会にさえ来ない、という現実があります。
 
評価制度があいまいな中小企業だと、会社の方針もままならず、自分の能力がどう評価されるかさえ分かりません。

果たして、優秀な社員はそんな会社に応募するでしょうか?
 
 
2.賃上げ
 
政府は最低賃金の上昇を指示しています。

2021年に全国平均で、1,000円を目指しています。

東京だと1,100円になります。
 
すると、基準内労働時間が7時間だとすると、

7時間×23日=161時間

161時間×1,100円=177,100円
 
みなし残業時間を30時間とすると、
30時間×1.25=37.5時間
37.5時間×1,100円=41,250円
 
177,100円+41,250円=218,350円
 
さて、現在の初任給はおいくらで採用をされていますでしょうか?
218,350円未満だと、いずれ最低賃金法違反になりかねない状況になるわけです。
 
ここに賃上げ上昇の圧力が働きます。
 
すると、パフォーマンスを挙げてもらうしかないですよね?
 
 
3.労働法の改正
 
ホワイトカラーエグゼンプションに現れていますが、働いた時間で給与を払う時代は去ろうとしています。
 
では、それができる仕組みを採用されているでしょうか?

相変わらずの年功給与では対応しきれません。
 
きちんとパフォーマンスを評価できる仕組みの構築と運用が急がれます。

 
また、有休の消化義務も出てきました。

 
同様に、裁量労働、フレックスタイムの対象範囲が広がります。

 
しかも、残業手当の特例が廃止されます。

60時間以上でも25%増しで良かったものが、大企業並みに50%増しになります。
 
以上の点からも、少ない時間で多くの成果を出してもらう必要があります。

さもないと、中小企業は生き残れません。
 
きちんとパフォーマンスを評価できる仕組みの構築と運用が急がれます。
 
 
4.月60時間超の残業で労災認定(光通信)
 
2015年9月26日の新聞記事によると、6か月平均で月62時間の残業時間で過労死が認められました。

高裁判決です。
 
「業務と発症との関連性が相当程度存在する」という判断です。
 
これで、労災の遺族補償が認められると同時に、民事でも和解が成立しました。

提訴金額は1億6,500万円です。

和解金額は、ここまで行かないと思いますが、それでもかなり高額です。
 
やはり、効率よく短時間で成果を挙げ、しかもきちんとパフォーマンスを評価できる仕組みの構築と運用が急がれます。
 
 
5.上記に対処しないと、ブラック企業認定される恐れがある
 
厚生労働省のブラック企業認定に該当すのはもっての他です。

でも、ブラック企業大賞というサイトがあるのはご存知でしょうか?

ここに載っても大ダメージです。
 
採用だけでなく、現社員のモチベーションにも大きく影響します。

ましてや、取引先や顧客、銀行からの評価はいかがなものでしょうか?

下手をすると、起業として立ちいかなくなることもあり得ます。
 
ゆえに、効率よく短時間で成果を挙げ、しかもきちんとパフォーマンスを評価できる仕組みの構築と運用が急がれます。
 
 
6.適切な評価制度はモンスター社員にも対抗できる
 
逆説的ですが、成果を出さない社員にはどのように対処されていますでしょうか?

効率よく短時間で成果を挙げ、しかもきちんとパフォーマンスを評価できる仕組みの構築と運用はモンスター社員にも対抗できます。
 
成果を出さない社員に対しては、降格処分も行えるということです。

その際には、評価制度の正しい運用が必要になります。
 
これは、裁判例にも出ています。
 
ゆえに、効率よく短時間で成果を挙げ、しかもきちんとパフォーマンスを評価できる仕組みの構築と運用が急がれます。
 
 

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